【行政書士が解説】在留資格取得の流れ

在留資格の取得は、外国人が日本に長期滞在し、働いたり学んだりするための重要なプロセスです。この手続きの流れは、目的に応じて異なる部分もありますが、基本的なステップを以下に詳しく解説します。

1. 在留資格の種類を確認する

まず、滞在目的に合わせた在留資格を確認する必要があります。在留資格には、仕事を目的とした「就労系在留資格」や、勉強を目的とした「留学」、日本人の家族としての「家族滞在」など、様々な種類があります。日本で行いたい活動内容に応じて適切な在留資格を選ぶことが大切です。

主な在留資格の種類と例

  • 就労系在留資格:技術・人文知識・国際業務、技能、企業内転勤など
  • 非就労系在留資格:文化活動、短期滞在、留学など
  • 身分・地位系在留資格:日本人の配偶者等、永住者など

適切な在留資格を選択することで、申請プロセスがスムーズに進みます。

2. 在留資格認定証明書の交付申請

外国人が初めて日本で長期滞在する場合、まず「在留資格認定証明書」を日本の出入国在留管理庁に申請する必要があります。これは、日本に入国するための資格を証明する重要な書類です。

必要書類

申請には以下のような書類が必要です。申請する在留資格によって異なるため、事前に確認することが重要です。

  • 申請書:在留資格ごとに専用の申請書があります。
  • 写真:申請者の顔写真(縦4cm×横3cm)を用意。
  • パスポートのコピー:本人確認のため、パスポートの写しが求められます。
  • 活動内容に応じた証明書類
    • 就労の場合:雇用契約書や会社からの受け入れ証明書など
    • 留学の場合:入学許可証や学費納入証明書など
    • 家族滞在の場合:日本人配偶者の戸籍謄本など

手続きの流れ

  1. 在留資格認定証明書交付申請書を記入し、必要書類を揃えて、代理申請者(日本の受入れ機関や雇用先など)が出入国在留管理庁へ提出します。
  2. 書類審査を通過すると、出入国在留管理庁から在留資格認定証明書が発行されます。
  3. 証明書が発行されるまでの期間は、通常1〜3か月程度です。ただし、審査内容によってはさらに時間がかかる場合もあります。

3. ビザ(査証)の申請

在留資格認定証明書を取得した後、次はビザの申請です。この証明書は、入国のためのビザ発行に必要な証拠書類となります。

ビザの申請方法

  1. 外国にある日本大使館または領事館でビザを申請します。
  2. 必要書類として「在留資格認定証明書」、パスポート、ビザ申請用紙、写真などを提出します。
  3. 申請が認められれば、パスポートにビザが発行され、日本に入国する準備が整います。

4. 日本入国と在留資格の付与

ビザを取得し、日本に到着すると、空港または港で入国審査が行われます。

入国審査の流れ

  1. 入国審査官による確認:ビザと在留資格認定証明書を提示し、審査を受けます。
  2. 在留カードの発行:在留期間が3か月を超える場合、在留カードがその場で発行されます。短期滞在など在留カードが必要ない場合もありますが、3か月以上滞在する場合は必須です。
  3. 在留資格の付与:入国が許可されると、申請内容に基づいて在留資格が付与されます。

5. 市区町村役場での住民登録

在留カードを持っている場合、到着後14日以内に滞在地の市区町村役場で住民登録を行う必要があります。

必要な手続き

  1. 役場での住民登録:在留カードを持参し、滞在地を申告します。
  2. 健康保険や年金制度への加入:滞在期間に応じて、日本の健康保険や国民年金への加入が必要な場合があります。
  3. 住所の記載:在留カードの裏面に住所が記載され、正式な居住地が確認されます。

6. 在留資格の更新・変更(必要に応じて)

日本での滞在中、在留資格の更新や変更が必要な場合があります。例えば、滞在期間が延びる場合や、滞在目的が変わった場合は、更新手続きや資格の変更が求められます。

  • 在留期間更新許可申請:現在の在留資格でさらに滞在を延長したい場合に申請します。
  • 在留資格変更許可申請:現在の在留資格とは異なる活動を行うために、別の在留資格への変更が必要な場合に行います。

まとめ

在留資格の取得手続きは多くのステップがあり、時間もかかりますが、日本での生活や活動の第一歩となる大切な手続きです。行政書士として、在留資格の取得からビザ申請、住民登録まで、一連の手続きをサポートさせていただきます。お困りごとがあれば、ぜひご相談ください。

就労ビザやその他在留資格等に関するご相談はまさき行政書士事務所へお任せください。